(FBI本部、ブリーフィングルーム)

スキナー副長官が厳しい表情で職員たちを見回しながら話し始めた。

「FBI職員の健康増進のため、明日から『もきゅもきゅエクササイズ』を取り入れることになった。イメージとしては……そうだな、日本の妖怪体操みたいな感じだ」

静まり返るブリーフィングルーム。

やがて、ある捜査官が小声で囁いた。

「……妖怪体操って、日本のアニメのやつか? YOUTUBEで見たぜ……」

「マジかよ……子供向けのダンスじゃねえのか……?」

「FBI本部でやるのか?政府機関が?」

こそこそと捜査官たちが不安げに話している。

だが、スキナーは動じることなく、真剣な眼差しで続けた。

「諸君、運動不足は集中力の低下を招く。我々の職務は体力と持久力が不可欠だ。よって、毎朝8時ちょうどにFBI全職員がこの『もきゅもきゅエクササイズ』を10分間行うことを義務付ける。これを取り入れ、健康により一層関心を払ってもらいたい」

モルダーは腕を組みながらため息をつき、スカリーは呆れたように腕を組んでいる。

そして、スキナーは堂々と宣言した。

「諸君、私が手本を見せる!」

そう言うと、スキナーはネクタイを緩め、スーツのジャケットを脱ぎ捨て、ゆっくりと腕を回し始めた。

右へ……左へ……腕を振る。

腰をひねる。

一歩前へ出て、手をくるくると回す。

ブリーフィングルームの捜査官たちは息を呑んだ。

誰もが目の前の光景を信じられないでいる。

あの厳格なウォルター・スキナー副長官が……本気で妖怪体操のような動きをしている

数秒の沈黙の後——

「……え、これ、マジでやるの?」

「副長官……意外とリズム感あるな……」

「いや、それよりも、俺らもやらされるのか?」

ざわざわと動揺が広がる中、モルダーはにやにやしてスカリーを見ている。

スカリーはため息をつきながら、ただひとこと言った。

「……私は絶対にやらないわよ」

女性捜査官のシャーリーンが手を上げて声を張り上げた。組織的な児童誘拐事件の首謀者を検挙したことで入局2年目にしてFBI長官賞を受賞した新人だ。モルダーも彼女のプロファイリングには舌を巻いたほどだ。

「そんな変な体操できません!FBI捜査官の尊厳を踏みにじっていると思います!」

シャーリーンの言葉に、ブリーフィングルームは一瞬静まり返る。他の捜査官たちも同調すべきかどうか迷っているようだ。

「でも、エクササイズって健康のためだから……」

肯定派のデイブ捜査官(デブ)がちょっとフォローする。

彼は40代半ば、身長180センチ超の巨漢で、腹回りはベルトの上にふっくら乗っかるタイプ。普段はデスクワークが多く、FBIのフードコートでダブルチーズバーガーを片手にコーラを飲んでいる姿が度々目撃されている。その巨体が捜査に活かされることはほとんどなく、もっぱら犯人の護送担当である。

だが、明らかに「てめえだけやれや」「お前が言うな」みたいな顔でみんなドン引き。

「やりたい人だけでいいと思います!」

シャーリーン捜査官が泣きそうな声で言った。これにはさすがにシャリーンへの同調の声が挙がる。

スキナーは真顔のまま、体操を続けていたが、突然その動きがカクカクと停止した。

「……ふむ、君たちがそう言うなら、まぁ仕方がないな。希望者のみにする」

一同安堵したように笑いと拍手が起きた。

頭部を汗で光らせたスキナーは木綿のハンカチで汗を拭う。一息つくと、爽やかな笑顔になる。そして、まるで演説でもするかのように皆を見回した。

「だが、君たちも分かっているだろう。健康維持のための心の準備も必要だ。無理にでも挑戦しなければ、事件は解決しない。体調管理も同じだ」

「副長官、根性論はともかく、あの猫みたいなリズムとポーズは男性に媚びた格好でセクハラじみています……」

シャーリーンがなおも拒絶の意思を示すと、スキナーはにっこりと微笑みながら歩み寄った。

「シャーリーン捜査官、やってみることで新しい気づきがあるんだ。私も海兵隊時代、馬鹿げた歌を歌わされたもんだよ。ファミコンウオーズが出〜るぞ!ってな」

モルダーは腕を組みながら、目の前の出来事を見守っていた。この際、FBIの連中が全員、自分のように変人扱いされるのも悪くない。

「……スカリー、僕らもやってみる?」

スカリーは冷ややかな目線をモルダーに向ける。

「そんな馬鹿なこと、やるわけないでしょ。」

その言葉と共に、再びブリーフィングルームが沈黙に包まれた。

だがその時——

スキナーが突然、真顔で宣言した。

「さあ、やろうではないか。もきゅもきゅ、FBI職員の新たな誓いだ!」

その瞬間、みんなが顔を見合わせ、何かを決心したかのように少しずつ動き始めた……。

モルダーが、スカリーが、そして部屋の全員が、抵抗しながらも軽快なBGMに合わせて不安定なステップを踏み出した。

「うおっ、結構面白いな」

「ハッスル!ハッスル!」

捜査官らは軽快なステップを踏みながら汗を流す。

もうやめてください。泣いてる子(シャーリーン)もいるんですよ。

FBI地下『Xファイル課』

「明日からクソみたいな体操を10分やらされて貴重な時間が潰されると思うと憂鬱だな、スカリーw」

モルダーは嘆いた。

「あら?誰かさんはやりたがってたみたいだけど」

「僕?まさか。これ以上変人になりたくはないよ。シャーリーン捜査官、泣いてたな。男勝りのFBI女性捜査官を泣かせるアニメダンス(笑)スキナーのやつ、日本から金をもらったのかな?」

「あんなのアカデミー以来だわ。日本人が好みそうね。日本のビジネスマンも社歌を歌ったりダンスしたりして組織への帰属と忠誠を確認するみたいね。スキナーじゃないけど、海兵隊じみてるわ」

「僕らが帰属すべきはあんなアニメダンスより、日本の情報収集活動についての捜査だ。1994年には、CIAが1950~60年代に自民党に資金提供していたと米紙ニューヨーク・タイムズによって報じられ、大きな問題となっているんだ」

モルダーの言葉にスカリーは一瞬考え込み、そして真剣な顔で答える。

「確かに、過去の情報活動や、国家間で行われた秘密裏の資金提供については問題視されてきたわ。でも、それがどう関係しているのかしら?

モルダーはスカリーの視線にしっかりと答える。

「日本の特殊部隊が関わっている可能性がある事件がある。それと、過去のCIAの行動が、今の日本の政治に影響を与えているかもしれない。」

スカリーはモルダーの真剣な表情を見つめながら、少しずつその意味を理解し始める。

「つまり、これが日本と米国の、ある種の後ろめたい取引に関わっている可能性があるということ?」

モルダーは静かにうなずく。

「そうだ。日本国内の情報機関が今でも活動している可能性もある。その影響が、今日の捜査にも関わってきているかもしれない。」

スカリーはさらに考え込み、モルダーがどれだけ慎重にこの問題に取り組んでいるかを理解した。

「でも、今はまだ確証がないわ。あのもきゅもきゅ体操だって、何も関係ないように見えるけどね。」

モルダーは少し苦笑しながらも、目を鋭くし、机の上の資料を整理し始める。

「確かに、あの体操はどうでもいい。でも、この問題はもっと深刻だ。政治的な動きと、それに絡む隠された情報活動が今、現実に影響を与えているんだ。」

スカリーはモルダーの熱意に少し圧倒されつつも、しっかりと彼の話に耳を傾ける。

「わかってる。でも、証拠を突き止めない限り、僕たちは何も動けないわ。過去の政治的な事案も含めて、もっと調べる必要がある。」

モルダーは深いため息をつき、無言で資料を指さした。

「明日、もう一度日本の関係者とコンタクトを取ってみよう。CIAが行った不正資金提供についても、引き続き追跡するべきだ。」

スカリーはその言葉にうなずき、再び計画を練り始める。

「わかったわ。私も準備しておく。」

モルダーはスカリーを見て、わずかに頷く。

「ありがとう、スカリー。君がいてくれるからこそ、この捜査は進む。」

スカリーは微笑むことなく、冷静に答える。

「私たちの任務だから。さ、もきゅもきゅ体操のことなんて忘れて、捜査官本来の任務に戻るわよ。」

そして翌日——

FBI本部「もきゅもきゅ事件」—朝のロビーに響いた「パンッ!!」という乾いた銃声。その全記録

朝8時、ワシントンD.C.、FBI本部ロビー——

ほんの数分前まで、そこではFBI副長官・スキナー氏の肝いりで導入された健康増進プログラム「もきゅもきゅダンス」が行われていた。

「もきゅっ、もきゅもきゅっ♪」という猫の可愛さを表現したアニメ声と軽快なBGMが流れる中、スーツ姿の捜査官たちが一斉にリズムを取りながら、猫の手を真似た動きで体を揺らしていた。

F・B・I! 本局支局! 言えるかな♪
ワシントン! ニューヨーク! シカゴ!東京支局言えるかな♪ もきゅッ!💪✨

F・B・I! 歴代長官 !言えるかな♪
エドガーフーヴァー言えるかな♪ディープスロート言えるかな♪もきゅッ!💪✨

CIA! NSA!(たぶん) みんな友達♪

Xファイルなんて(たぶん)ありません♪

今この瞬間──FBIのロビーで輝いている一人の男性捜査官がいた。デイブ。

「もきゅもきゅ もきゅもきゅ~♪」

デイブ捜査官(デブ)は、FBI本部近くにある日本アニメショップで求めたという「猫耳」まで頭につけている。

彼はリズムに乗って、ぷるぷると揺れるお腹を誇示しながら、大きく腕を振る。ステップを踏むたびに靴底がキュッキュッと鳴るが、彼の動きは驚くほどしなやかだった。

巨体を揺らしながら熱心にエクササイズに励んでいた。

「パアンッ!!」

だが、その瞬間、事件は起こった。1発の銃声。

「うおおおおお!?」

「きゃあああ!」

「……しまった!!」

「どんだば!」

床に転がる黒いグロック、その隣で青ざめた若手捜査官。元ロス市警刑事のエド・タナカである。

ダンス中の激しい動きでタナカは樹脂製ホルスターのロックが外れ、FBI支給拳銃「グロック17M」が落下して暴発したのだった。

辺りは一瞬静まり返った後、どよめきが広がる。

「おいおい、なんだよ暴発か!?」
「ダンスで発砲とかサウジアラビアの伝統ダンスかよ!」

「もきゅもきゅダンス」の真っ最中だった捜査官たちが、一斉に動きを止めてざわめき始める。

そこへ、スキナー副長官が鬼の形相で二階の吹き抜けから顔を出す。

「何事だ!?テロか!状況を報告しろ!」

スキナーの怒声が響き渡り、ダンスに参加していた捜査官たちは瞬時に海兵隊式に直立不動。

「副長官!誰かが銃を暴発させたようです!」

「なんだと?ふざけるな! 健康増進のために導入した”もきゅもきゅダンス”が、なんで銃の暴発に発展するんだ!!」

タナカ捜査官が申し訳なさそうに手を上げ、申告した。

「申し訳ありません、副長官……熱中のあまり、自分のホルスターのロックが外れて銃が落下しました……」

スキナーの顔がピクリと痙攣する。スキナーはズイッと一歩前に出た。ゆっくりと深呼吸し、冷たい目で1階ロビーの部下たちを見渡した。

「……つまり、FBI本部内で、”もきゅもきゅ”していたら”グロック”が勝手に”もきゅっ”と飛び出して暴発したというのか?」

捜査官たちが一斉に目をそらす。デイブ捜査官(デブ)も猫耳をつけたまま、固まって唖然としていた。

そこへモルダーとスカリーが到着。

「何事です? 副長官。もきゅもきゅダンスはダンパにおける銃撃対応訓練の一環に変わったんですか?」
モルダーが苦笑しながら言う。

スカリーは額を押さえ、深いため息をついた。

「まさかダンス中に銃を暴発させるとはね……」

スキナーは険しい表情のまま、ロビーの全員に向き直る。

「全捜査官に通達する! 本日をもって、”もきゅもきゅダンス”はFBI本部内での実施を禁止とする!」

「えぇー!」

捜査官たちから一斉に不満の声が上がる。

「馬鹿者! もきゅもきゅダンスが原因でFBI本部(HQ)の壁に穴があいたら、大統領に顔向けできんだろうが!!」

スキナーの一喝により、もきゅもきゅダンスはわずか一日で廃止されることとなった——。

数日後、副長官の執務室

「スキナー君、また一つ君の経歴に汚点がついたな」

タバコを燻らす男。

スキナーは何も言わずに窓の外を見ている。

「私はやめたほうがいいと忠告しておいたはずだ。それをあんな日本のくだらんアニメに触発されてエクササイズなどと馬鹿なことを…日本の広告会社から金をもらったのか?」

「馬鹿を言うな。私は純粋にFBI職員の健康増進と福利厚生を…」

「まあ、君がどう言おうと、事実は変わらんよ。私も昔、ハリウッドの映画業界と結託し、日本人にアメリカへの憧れを増長させるように工作したものさ。トップガン、ビリーズブートキャンプも私の仕事だ。スキナー君。見たまえ、これを。」

肺がん男はスマホで動画サイトを再生し、スキナーに見せる。

先日の事故の様子だった。誰かが撮っていたのだろう。猫耳のデイブ捜査官(デブ)らが楽しく踊る中で突然銃声が響く。

「バズってるぞ。とくに日本人がいいね!を押してるらしい。まったく、日本人という連中はよくわからんな。何が面白い?」

スキナーは振り返り、机の上の書類を乱暴に手繰り寄せる。タバコ男のニヤついた顔を見ないようにするためだった。

「FBI副長官の主導した“アニメ風ダンス”のせいで銃が暴発──負傷者は出なかったが、その映像は全世界に拡散。日本のネットユーザーが“草www”とコメントをつけ、各国のニュース番組でも取り上げられた。」

「出てってくれ…私のオフィスから」

スキナーは机に拳を叩きつけた。

──なぜこんなことになった…!?

昼休み、デイブ捜査官(デブ)はFBI本部のカフェテリアのテーブルに座り、大盛りのフライドポテトをむしゃむしゃと頬張っていた。

モルダーはコーヒー片手に近づき、軽く椅子を引いて座った。

「やあ、デイブ。」

「よう、モルダー。相変わらずポルノとレティクル星人かい?」

モルダーは苦笑する。カフェのレジ横には「もきゅもきゅダンス練習会参加者募集中」のポスターが掲示されていた。デイブ捜査官(猫耳)の写真つきだ。

「おいおい、大丈夫かい。先日のタナカのグロックの暴発事故のせいで、局内で例のダンスは禁止されたんじゃあ?」

デイブはポテトを口いっぱいに詰め込みながら、もごもごと喋った。

「むぐ…へへへ…まぁな…(ごくん)…でもな、モルダー…禁止されると、逆に燃えるもんなんだぜ…?」

モルダーは眉をひそめた。

「……もしかして地下で秘密練習でもしてるとか?」

デイブはニヤリと笑い、ポケットから何かを取り出した。それは──

『FBI非公式もきゅもきゅダンス部』と書かれた入部申請書だった。

「ここにサインしてくれたら、お前も伝説の“もきゅ手さん”になれるぜ?」

モルダーは書類を受け取り、じっくりと読んだ。

『練習時間:毎週金曜 20:00~21:00(場所:FBI本部地下駐車場、もしくは安全な場所)』
『衣装規定:動きやすい服装で(ただし猫耳推奨)』
『目的:FBI職員の健康増進とチームワークの向上』

モルダーは鼻を鳴らした。

「本気でやる気か?」

デイブは真剣な目をした。

「モルダー、俺は思うんだ……FBIが、いや、この国が抱える陰謀とか汚職とか、そういうのも全部ぶっ飛ばすくらいの勢いが、このダンスにはあるんじゃないかってな。モルダー、お前の目も俺と同じ目をしている」

「そんな目はしてない」

モルダー は否定したが、デイブの目が本気なのを見て、それ以上何も言えなくなった。

そして……金曜日の夕方。勤務を終えたモルダーとスカリーは“穴ぐらオフィス”を抜け出す。

「お疲れ、モルダー 。週末はどこか予定が?」

「いや、なに…ちょっとね」

FBI本部地下駐車場——夕暮れの光がわずかに射し込むその場所には、どこか非現実的な空気が漂っていた。

モルダーとスカリーが姿を現すと、そこにはすでに“チーム・もきゅ”の面々が揃っていた。

中央に立つのはもちろん、猫耳バンドをしっかり頭に装着したデイブ捜査官(デブ)

今日も張り切ってほんの少しサイズの小さいスウェットを着こなし、その腹のラインが見え隠れしている。

「よお、モルダー!」
デイブが両手を振りながら近づいてきた。

「来たな、同志よ。今日は“新バージョン”のお披露目なんだぜ!」

スカリーが一歩後ろに引きながら小声で囁いた。


「お願い、モルダー。私は見なかったことにするから。」

モルダーは肩をすくめる。

「そうはいかない、スカリー。これも“仕事”の一部さ。」

音楽が鳴り始める—軽快なテクノビートにのせて、もきゅもきゅのテーマが流れ始めた。


🎵 F・B・I〜 全支局言えるかな〜?
もきゅもきゅジャンプで 越境捜査〜〜〜〜〜〜♪
エドガーフーヴァー 言えるかな〜?
J・エドガー! もっきゅもっきゅ!
セイ! もっきゅもっきゅ!


その瞬間、デイブが腰をぐいっと落とし、腕をX字にクロスさせながら回転ジャンプ。軽やかに宙を舞った。

後ろではスキナー副長官までもが、誰にもバレぬようコートの裾をたくし上げ、小さくステップしていた。

「……ちょっと感動してきたわ」
スカリーは、いつのまにか手拍子を始めていた。

モルダーも、ふと周囲を見回した。どの顔にも笑みがある。怒鳴り合い、疑い合い、時に冷え切ったオフィスの空気に疲れきった同僚たちが、今は心から笑っていた。

——ほんの少しだけ、世界が平和に見えた。

「……スカリー。案外、これも悪くないかもしれない。」

「その言葉、録音しておけばよかったわね」

モルダーは深く息を吐き、ダンスサークルの輪の中へと足を踏み出した。

猫耳を装着しながら。


そしてその夜。SNSでは**#FBIもきゅもきゅ**がトレンド入り。
コメント欄には日本のファンからのメッセージが並ぶ。

「モルダーさんがツインテールのズラかぶって踊ってるの尊すぎてつらい」
「スキナー副長官が素顔を隠しながらリズムに乗ってるの気づいた人います?」
「これが、アメリカの法執行機関の本気…!」


その一方で、ホワイトハウスの地下では――
**“例の老人たち”**が深刻な顔でこの動画を見ていた。

「……信じられん。何かを欺こうとしているのではないか」
「アメリカの終焉かもしれん」
「逆に、新たな始まりかもしれん……」

「東洋のちっぽけな国・日本にアメリカ人の精神が曲げられたのか」

——FBIの、いや、国家の未来を変える(かもしれない)運命のダンスは、まだ始まったばかりだった。

F・B・I! 本局支局! 言えるかな♪
ワシントン! ニューヨーク! シカゴ!東京支局言えるかな♪ もきゅッ!💪✨

F・B・I! 歴代長官 !言えるかな♪
エドガーフーヴァー言えるかな♪ディープスロート言えるかな♪もきゅッ!💪✨

CIA! NSA!(たぶん) みんな友達♪

Xファイルなんて(たぶん)ありません♪

モルダーは猫耳をつけ、デイブたちと一緒に踊っていた。

おわり